「理科」を苦手にする子が多い理由
2024/12/6
「苦手にする生徒」が多い教科No.1
「理科」を苦手にする生徒は多いです。
特に中3になると、テストの難易度が一気に上がるため、それまで
「理科は比較的得意」
と言っていた生徒も、あっという間に「苦手」になります。
どうして「理科」を苦手にする生徒が多いのか。
そこには、色々な原因があるように思います。
①「読解力」が問われる
個人的に、一番の原因だと思うのが
「理科(特に入試問題)を解くには、『ある程度の読解力が必要』」
という点だと思っています。
理科の問題は「実験」の結果を中心にして作られています。
その「実験の様子」がどのように表されているかといえば、「言葉」によってです。
読解力のない生徒だと
「問題で書かれている実験結果が、何を表しているか」
という点が、きちんと理解できない(読み取れない)のだろうと思います。
つまり、
「理科で点数を取るためには、言葉で説明されている問題文の内容を理解できるだけの読解力」
が問われるため、理科を苦手にする生徒が多い。
そのように感じています。
②小学校の算数が未定着
次に
「小学校の算数がきちんと身についていない」
ことで、理科の内容が理解できていない生徒が多いように感じます。
理科の問題を解いていると
「ここは小学校の算数がわかっていると、わかりやすいな」
と感じられることが度々あります。
その意味では、小学校の算数の定着具合は「数学」よりもむしろ
「理科」
において、影響が大きいのではないか。
そう感じてしまいます。
具体的には
・単位量
・比
といった内容です。
③「体験」が乏しい
理科の問題の中には
「体験的に知っておくと有利」
という単元がいくつかあります。
自分自身の経験で言えば、例えば
「トウモロコシが単子葉類」
ということは、「知識」として知っている、というよりも
「畑に植えてあるトウモロコシ」
をイメージすれば理解できました。
畑仕事などで葉っぱをみれば、確かに平行脈だったし、茎を引っこ抜いて根っこを見れば、ひげ根。
そうしたことは、勉強として教わる前に「体験」としてなんとなく知っていました。
今の生徒たちは、こうした「体験から得られる知識」というのが乏しいような気がしています。
以前、理科が苦手な女の子に
「れき、砂、泥の堆積」
と、海岸線との関係性を説明する時に、かなり説明に困ったことがありました。
自分は砂遊び等の経験で、
「粒が大きいものの方が、遠くに流れにくい」
ということを、感覚として知っていました。
ですが、この女の子にはそうした経験があまりなかったようで、いくら言葉で説明しようとしても、なかなか理解されませんでした。
「理科は、ある程度の経験がないと、理解できないんだな」
ということを感じた出来事でした。
小さいうちに「体験」を
「理科」に限らずですが、ただ「勉強」として学ぶだけでは、理解もしづらいし、定着もしにくいと感じています。
「体験の中から、知識として習得していく」
ということができると、その知識というのは、一度身についたらなくならないように思います。
なので、特に小さいうちに
「色々な経験」
をしておくことが重要だと思います。
それが、勉強の際に、思わぬところで役に立つことがある。
そのような気がしています。
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