「語彙」と「読解力」
2026/1/15
セミナーに参加
所属している全国学習塾協会が主催するオンラインセミナーに参加しました。
「漢検協会」の方のお話でした。
「漢検の有効性」というのが主なテーマでしたが、その中でいくつか
「なるほどな」
と思うことがあったので、紹介したいと思います。
「ルビ」を振るだけで「点数UP」
一番興味深かったのは
「ルビを振っただけで、点数がUPした」
という研究結果でした。
「同じくらいの学力層(低学力層)」の生徒に
「ルビを振った文章」と
「ルビを振らず、そのままの文章」
を読んでもらい、その点数の差を見たところ、
「ルビを振った文章」
を読んだ生徒の方がスコアがよかったそうです。
それだけなら、
「内容が理解しやすいんだから、ある意味当然の結果」
と思われますが、更に興味深かったのが
高校生(低学力層)にも「ルビを振った」文章を読解させたところ、
「進学校の生徒に近いレベルにまで正答率が上がった」
という結果も出たそうです。
「漢字が読めるかどうか」で、それだけ「読解力」に差がつく、ということなのだろうと思います。
「96%以上」ないと、内容が正確に理解できない
次に「テキストカバー率」についての話も、勉強になりました。
テキストカバー率とは、漢字で「既知語率」、つまり
文章の中で含まれている単語のうち、読者が知っている単語の割合
を表すのだそうです。
この「テキストカバー率」がどのくらいあると、文章が正確に読み取れるか、ということなのですが、
「テキストカバー率95%」で、
文章内容の要旨はつかめるが、全体像を把握するところまではいかない
とのことでした。
96%以上で、だいたい全体像がつかめてきて、「98%」以上でほぼもれなく理解できる、という感じでした。
「95%」といえば、かなり高い率だと思うのですが、それでも、文章の全体像をつかむことができない。
この話を聞いて、確かに国語の点数が低い生徒を思い浮かべると、
「言葉を知らないな」
という印象を持ったことが思い出されました。
話をしていても
「この言葉を知らないのか…」
ということで、こちらの意図がイマイチ伝えにくいな、と感じたことがあります。
それが「読解力」という部分でも表れてしまうようです。
「書く」ことで文章作成能力が上がる
最後に、「漢字」と「文章作成能力」との関係性についてです。
ある研究によると
「文章の読解」だけでは文章の作成能力は向上しないそうです。
逆に「漢字を練習」することによって「文章作成能力」は上がる、ということでした。
なので、
「昔のように、漢字を書いて覚える」
ということが、文章作成能力を高める上で、非常に重要だという話でした。
実際に手を動かさないと、文章を書けるようにはならないようです。
「漢検」受けた方がいいかも
「漢検協会」の方のお話だったので、
「漢検を受けた方がいいよ」
という内容になるのは、ある程度想定していました。
ですが、色々な研究データを踏まえてお話しいただいた中で、自分の経験とも照らし合わせると
「もう少し『漢字』を学ぶ機会を意図的に増やしていった方がいいかも」
という印象を受けました。
私の感覚では
「漢字練習をする→自分で文章を書く→知らない言葉を調べる」
という流れの中で、語彙を増やしていくのが王道、だと思っていました。
今回講演された講師の方も、同じようなことをおっしゃっていました。
ただ、その一方で
「現実の子どもたちを見てみると、『漢字』『語彙』というものを身につける機会がどんどん減っている」
というお話もされていて、それも確かにそうだな、という気がしました。
ある中高一貫校では、生徒の語彙力不足を解消するために、生徒全員に漢検を受けさせているところもあるようでした。
「読解力」は全教科に影響する力です。
「語彙」はその「読解力」に強い関連性があります。
「語彙」を身につけるための1つの方法として、
「漢検」
というものの価値を、いま一度見直さないといけないな。
セミナーを聞いて、そのようなことを思いました。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから