小学生の家庭学習、「音読」が最強だと思う理由
2026/6/18
小学生の家庭学習
「家庭学習では、何をやればよいのでしょうか」
保護者様から、このような相談を受けることがあります。
特に、小学生のうちに、何をしておけばよいのか、迷うご家庭は多いと思います。
もちろん、子どもの学年や学力によって、必要な学習は変わります。
ただ、「一つだけ選ぶとしたら何か」と聞かれれば、私は
「音読」
と答えます。
個人的には、家庭学習において、「音読は最強」だと思っています。
音読の難しいところは、「短期的な効果が見えない」ことです。
今日5分音読したからといって、明日のテストで急に点数が上がるわけではありません。
計算問題なら、「昨日できなかった問題が今日はできた」
漢字なら、「書けなかった字が書けるようになった」
と、はっきりとした効果が見られます。
しかし、音読の場合は、「何ができるようになったのか」が、はっきりとは見えません。
それでも、長い期間音読を続けることで、確実に実力がつくように感じています。
音読効果の具体例 その1
以前、塾のコンサルティングをされている先生から、子どもの頃の話を聞いたことがあります。
その先生は、小学4年生頃まで、まともに字を読むことができなかったそうです。
ある日の家庭訪問で、学校の先生と父親が口論になり、学校の先生が思わず、
「お宅の息子は、字もまともに読めないんですよ!」
と言ってしまった。
そこで、息子が字を読めないことを知った父親による「特訓」が始まったそうです(コンサルの先生曰く『地獄の特訓』)。
とにかく、ひたすら教科書の音読をさせられた。
「かなりの苦痛だった」
と、当時を振り返っておっしゃっていました。
しかし、その「地獄の特訓」を経たことで、少しずつ文章が読めるようになり、書かれている内容も理解できるようになったそうです。
こうしたご自身の経験があるので、勉強が苦手なお子様に対しては
「とにかく音読をする」
ように、アドバイスをしているそうです。
音読の効果の具体例 その2
私自身の兄弟を振り返っても、音読の影響を感じることがあります。
兄と私は、小学1、2年生の時の担任の先生が同じで、国語を非常に重視する先生でした。
特に音読は、宿題として徹底して行っていました。
教科書を毎日音読し、1回やったら表の○を塗りつぶす。
10個たまったら、「金色のシール」を貼ってもらえる。
兄も私もその「金色のシール」目当てに、一生懸命音読をしていた記憶があります。
その後、兄と私は松本深志高校に進み、兄は東京工業大学(現東京科学大学)、私は早稲田大学へ進学しました。
一方、一番下の弟は、私達とは違い、音読を徹底する環境ではありませんでした。
高校は明科高校へ進み、大学を中退した後、大工の道へ進みました。
もちろん、進路の違いを音読だけで説明することはできません。
本人の性格や興味関心、学校の環境、家庭での過ごし方など、さまざまな要因があったと思います。
ただ、兄と私が幼い頃に音読を繰り返した経験は、その後の学力に少なからず影響したのではないかと、個人的には感じています。
音読の効果の具体例 その3
最近の自分自身の経験からも、音読の力を実感しました。
私は毎朝、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』のある一節を声に出して読んでいます。
最初は、特に覚えようとは考えていませんでした。
ただ本のコピーを見ながら、同じ文章を毎日読んでいただけです。
ところが、同じことを繰り返しているうちに、少し飽きてきました。
そこで、ある日、
「どのくらい、文章を見ないで言えるかな」
と思い、試してみました。
すると、かなりの部分覚えていて、自分で思っていた以上に暗唱できました。
覚えようとして必死に練習していたわけではありません。
ただ、毎日繰り返し声に出して読んでいただけです。
それでも、文章がかなり頭に入っていました。
「頭で考えて言葉は出てこないが、口が勝手に覚えていて言葉が出てくる」
ような状態です。
「ただ読んでいるだけでも、繰り返せば結構覚えられるのだな」
と、改めて感じました。
ただし、2年くらいやっていましたが(今でもやっています)。
音読すると、頭がよくなる
最近、ある政治家の方(東大卒)が、学生時代の勉強法として、
「テスト前には、試験範囲の教科書内容を、ひたすら音読して覚えた」
というエピソードを話されていました。
「繰り返し声に出して読む」
という単純な方法でも、覚えられることは多い。
そのことを表していると思います。
少し大げさな言い方になりますが、私は
音読をすると「頭がよくなる」
ような気がしています。
科学的な根拠はないですが、音読によって
「脳が活性化する」
という研究結果は出ているようなので、あながち間違っていないように思います。
簡単で、効果絶大。ただし…
音読は簡単に始められます。
読む文章さえあれば、特別な教材は必要ありません。
場所も選びません。
一日に5分程度で十分です。
教科書の文章でもよいですし、物語や伝記、興味のある本でもよいと思います。
こんなに「コスパのよい」勉強法はない。
そう思います。
ただし、最も重要なのは「続けること」です。
音読は、すぐに成果が見える学習法ではありません。
そのため、数日取り組んだだけで、
「効果がない」
「意味がない」
と感じて、やめてしまいがちです。
しかし、毎日短い時間でも続けていく。
そうした積み重ねが、ある時突然「花開く」のだと思います。
音読の効果は「続けた人」にしかわかりません。
まずは、やってみよう!
家庭学習で何をやればよいか迷ったら、まずは音読を始めてみてください。
一日5分で構いません。
すぐには変化は現れません。
しかし、積み重ねていくことで確実に効果が出ると思います。
家庭でできる、簡単で、費用もかからず、長い目で見れば大きな成長につながる学習。
それが、音読だと確信しています。
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