保護者の戸惑い
2021/7/1
現在、保護者面談を実施しています。
主には夏休みにやる「夏期講習」の
ご案内をしていますが、
あわせてお家での勉強の様子など、
普段の生徒の様子を聞く場として
大事な機会となっています。
その中で保護者の方から
悩みとして出てきた話題が
「学校の宿題」についてです。
「宿題が『自主学習』として
出されているのだけれども、
何をやったらいいかわからない。」
「何をやったらいいかわからないから、
結局何もやらずにいる。
このままで大丈夫だろうか…」
こうした声をいくつか聞いています。
以前、ブログの記事で
「宿題の『自主学習化』」について触れました。
その中で危惧していたことが
現実のものとして現れてきている印象です。
あるお母さんがポツリと言いました。
「これだと、勉強する子としない子で、
学力格差がますますついてしまうことに
なりそうですね…」
学習指導要領が変わり、
生徒の「自主性」が重んじられるように
なりました。
その一環として、「宿題の『自主学習化』」
が進められていると思います。
ただ、前にも触れましたが、
小中学生で「自主的に」勉強を組み立てられる
生徒はほんの一握りです。
全体の3割いればいい方だと思います。
そうした生徒たちと、そうでない生徒たちの
学力格差は進んでいってしまう。
残念ながら、今の学習指導要領は
そのような方針となっています。
また、学校からのアドバイスとして、
「子どもたちの『思考力』を伸ばすような
勉強をしなければならない」
「ただ知識を詰め込むだけではダメ」
と言われたそうですが、その部分についても
「?」と感じています。
義務教育で習う内容は、基本的な内容です。
それは「身につけておくべき」ことです。
そうした基本が身についていない人が、
どのように「思考」できるのか。
自分にはよくわかりません。
生徒の指導方針は色々とありますが、
もし私が生徒に指導することを
あえて1つに絞らなければならないとすれば、
「生徒に、いかに知識を覚えさせるか」
この1点に尽きると思います。
そのくらい「基礎知識」は大事です。
学習指導要領の方針が
「思考力重視」「詰め込み教育否定」
である以上、学校の方針もそれに
従わざるを得ないと思います。
ただ、私は「知識を覚えさせる」
詰め込み教育が重要だと思っていますので、
今後もその方針を変えずに
指導していくつもりです。
最後に、以前ご紹介した本
で書かれていた一節を紹介します。
そもそも学生に多くを読ませるような
多大なインプットを要求しないまま、
話し合いや発表の機会を持たせても、
深い学びにはならない。
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