一度つまずくと…
2021/12/21
最近、小学生の問い合わせが増えてきました。特に5年生の問い合わせが多いです。
「小5の壁」
小学6年間の勉強の中で、いくつか「壁」と言われる時期があります。
その中で、「もっとも高い壁」と思われるのが「小5の壁」です。5年生になると、勉強が一気に大変になります。
まず「英語」のテストが始まります。小学校の英語は正直簡単なので、それほどハッキリ差は見えません。
ですが、5年生から準備をしている子と、中学まで何もやらなかった子では、中学に入ってから、一気に差がつきます。
今年の中1は、新しくなった学習指導要領の最初の学年ですが、「小学校から準備をしていた子」と「何もやっていなかった子」との間で、英語の理解度がかなり違う、と感じています。
そのため、中学である程度の成績を取るには、小5からしっかりとした英語の準備をしていく必要があると思います。
算数は「鬼門」
次に、5年生になると、算数の難易度が一気に上がります。
小4までは計算が中心の内容でした。その計算もそれほど複雑なものではないので、少し練習すれば十分理解できる内容でした。
それが、小5になると、小数や分数の計算が本格的になり、計算が複雑になります。
また、図形の問題が入ってきて、混乱が増えていきます。
さらに、「平均」「単位量」「割合」「速さ」といった、理解するのに時間がかかる単元が出てきます。ここで完全にお手上げ状態になります。
中学生で数学や理科を苦手にする子が、どの時点からつまずいているのかさかのぼってみると、だいたい小5の算数でつまずいていることが多いです。
一度つまずくと…
こうした状況を見て、心配になった保護者の方が塾へ問い合わせをされているのではないかと思います。
実際に体験授業で見てみても、算数で問題を抱えている子が多いです。
難しいのは、小学校高学年、特に5年生の算数の内容が多すぎるので、1回つまずいてしまうと、立て直すのがかなり大変、ということです。
中学で習っていた内容が、小学校に少しずつ降りてきている結果、我々が小学生の頃と比べると、「今の小学生の負担は大きすぎるな…」というのが、現場で見ていての感想です。
理想は「小学校で習う内容は、確実に身につけておく」ですが、実際にはなかなかそうはいきません。
「重点的に練習しておくべきところ」と「軽く流しておくところ」を上手に振り分けないと、中学にあがる前から、小学生の段階で落ちこぼれていってしまいます。
見逃されていることが多い
それでも、塾に問い合わせいただくご家庭は、危機感を持っていらっしゃるので、まだ挽回の可能性はあります。
ほとんどのご家庭は、特に気にせず、スルーしてしまっています。
そして中学に入学し、テストの結果を見て、そこからあわてる。あるいは、高校入試が迫ってきてから、初めてあわてる。
そうしたご家庭がほとんどです。
ただ、何事もそうだと思いますが、「後になってから改善をする」のは難しいです。
「いかに早い段階で手を打つのか」。その点をもう少し意識していただけるといいのかな、と思います。
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