碌山美術館
2023/1/30
地元にある「碌山美術館」に行ってきました。
全国を城巡りするたびに、日本の素晴らしさを再認識します。
と同時に、
「果たして自分は、故郷のことをどれだけ知っているのか?」
という気持ちにもなります。
他の地域のことに目をむけるのもいいですが、まずは足元の地元。
他県の方を迎えた時に、地元の案内もできないようでは恥ずかしいな。
そんなことを思い、少しずつ地元「安曇野」について、勉強するように心がけています。
資料集で見たものが
そんな時、「碌山美術館」に目が止まりました。
もちろん存在は知っていました。
ですが、どのような展示がなされているかはほとんど知りませんでした。
そこで調べてみると、学生時代に日本史の授業で出てきた「像」が展示されていることを知りました。
それがこちら
荻原守衛の「女」です。
歴史の教科書に載るような素晴らしい芸術作品が、こんな身近に存在しているとは。
もっと早く見ておきたかった、という気持ちになりました。
絵画も「基本」が大事
その他にも様々な興味深い展示物がありました。
が、個人的には「解剖学」についての荻原守衛の見解が非常に考えさせらました。
曰く
「絵を描くにあたっては、『骨の動き』『筋肉の動き』を把握しておかなければならない」
「こうしたものは、完成された『絵』の表面に表れることはない」
「だが、人体の仕組みについて理解した上で絵を描かなければ、よい絵はかけない」
「初めの頃は、解剖された検体を見て、『骨』『筋肉』の動きを研究し、繰り返しデッサンしなければならない」
という趣旨の内容でした。
私は絵を描くことは苦手ですし、専門的に学んだことはありません。
ですが、こうした守衛の考え方を見て
「絵を描くことも、勉強も同じなんだな」
ということを思いました。
それは「基本が大事」ということです。
例えば「難しい問題」が出てくると、「できた」という「結果」のみに目がいきがちです。
ですが、その「できた」の裏には、重厚な「基礎」「基本」という土台がある。
こうした土台があって、初めて難しい問題も解けるようになる。
絵の場合も同じで、
「表面を取り繕えば、それなりの作品が完成する」
ということはなく、
「基本的な肉体構造」をまず知って、正確に描けるように、繰り返し練習しなければ、きちんとした作品を作ることができない。
きっとそういうことなのだろうと思います。
安曇野にお越しの際はぜひ!
正直、芸術については全くわかりません。
ですが、館内をぶらぶら歩き、ぼんやりと眺めているだけでも、何となく「ああ、いいなぁ…」と思うことが多い、そんな美術館でした。
全国的に有名な「碌山美術館」ですが、その理由がなんとなくわかった気がします。
もっと早く来ておけばよかった…。
安曇野にお越しの際は、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。
ただ、休憩所を除き、暖房がほとんどなくて寒いので、もしお越しになる際は、暖かい季節にしていただいた方がいいと思います。
ちなみに私は真冬の朝イチで行ったので、誰もいませんでした。
「貸切状態」で見学できたのはいいのですが、かなり寒くて、あまり集中して見ることができませんでした。
なので、今度は夏にでも行ってみようと思います。
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