小学生、今の成績で本当に大丈夫?
2023/2/9
昨日、「小学生向け」のセミナーに参加してきました。
現在の小学生、または小学生を持つ保護者の方が、
「どのような悩みを持っているか」
についての内容でした。
非常に勉強になりました。
今の成績で大丈夫?
話の中で、「確かに…」と思ったことがありました。
それは、以下のようなケースです。
・学校の「単元テスト」はそこそこいい(80~90点くらい)
・今の学校の授業に、あまりつまづいている感じはしない
・それでも「勉強ができる子」と比べると、ちょっとできないように感じる
・今の状態で、果たして中学に進学した時に大丈夫か?
このように感じているご家庭が、最近増えてきている、ということでした。
確かに、このようなご家庭からの問い合わせが増えているように思います。
そして、実際にこのような小学生のほとんどが、実は
「中学に入学した後、思っていたよりも伸びていかない」
という状況に陥っているそうです。
単元テストは取れるが…
この時期になると、中学を見すえて、小6のお子様の問い合わせが増えます。
その時に、
「学校の単元テストはよかったので、小学校の勉強内容はだいたい身についていると思います」
という話をされることが、よくあります。
でも、実際に塾の方で小学校の内容を復習してみると、
「予想以上に、小学校の内容がきちんと身についていない」
ということが判明します。
単元テストはきちんと取れているのに、小学校の内容は身についていない。
こうした生徒は多いです。
そして、そのことに気づいているご家庭は、実は少ないように思います。
では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
今やっていることはできても…
セミナーの講師の方の分析によると、その原因は
「復習不足」
だということです。
単元テストで点数が取れる生徒は、
「今、学校でやっている内容」
については、習っている時にはある程度理解しています。
なので、授業直後に行われる単元テストでは点数が取れる。
ですが、人間は忘れる生き物です。
時間が経つにつれて、前にやった内容をどんどん忘れていきます。
その忘れた内容を「復習」する機会がないために、
「単元テストでは点数が取れるけど、習った内容がきちんと身についていない」
という生徒が増えている、ということでした。
小学校で習う内容は、自分たちが小学生だった頃と比べて、かなり増えています。
我々が中学で習った内容が、小学校にどんどん降りてきている。
さらに、今の小学生は「英語」も勉強しなければなりません。
そうなると、小学校の先生も、時間が足りません。
学校の「カリキュラム」を一通り終わらせることで手一杯。
とても「復習」まで手が回りません。
こうした現在の状況から
「単元テストでは点数が取れるけど、小学校の内容が身についていない」
という子が、増えているのだと思います。
気づいていれば、まだいい
こうした状況に気づいて、動いているご家庭は、まだいいです。
早めに動くことで、対策をする時間ができます。
問題なのは、そうしたお子様の問題点に、「気づいていないご家庭が多い」ということです。
「学校の単元テストで、そこそこ取れていたから、中学の勉強も大丈夫」
そう思って、中学のテストを迎える。
そこで、予想以上に点数が取れない。
「おかしい」と思って、確認してみると、実は
「小学校の内容がきちんと身についていなかった」
ということに気づく。
そこから小学校の内容を復習しようと思っても、すでに「中学校の勉強」が始まってしまっているので、復習をする時間がとれない。
その結果、成績が伸び悩む。
このような「失敗」をしてしまっているご家庭が増えているように感じます。
「復習」を意識的にやる
いま、小学5、6年生を指導していても、この「復習不足」というのは、強く感じます。
やり方は「何となく」わかっている。
でも、前の学年の問題を解かせてみると、解けない。
前の学年を漢字を書かせてみても、書けない。
学校で一度習ったら、それっきり。
復習をすることがない。
こうした状況に置かれているため、せっっかく一度は理解したことが、「身についていかない」のだと思います。
私立や公立中高一貫校への進学を考えていたら別ですが、公立の中学、高校への進学を考えているご家庭では、小学生のうちは、「復習」を徹底して行った方がいいです。
今の学習環境では、「復習」をする機会は、意識的に作らないとできません。
試しに、お子様に、「前の学年」の問題を解かせてみて下さい。
それがスラスラと解けるようであれば問題ないですが、もしつまづくようであれば、それは「危険信号」です。
ご家庭で、ぜひ復習をするようにして欲しいと思います。
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