「偏差値50」からの蟻ヶ崎合格
2024/2/15
受験生応援企画第2弾
昨日の記事、思ったよりもたくさん見られていたようです。
ということで、受験生の応援の意味も込めて、同じような「逆転合格」した生徒の話をします。
今日は
「偏差値50から蟻ヶ崎に合格した」
生徒の話です。
ずっと厳しい状態が続く
この生徒は、私が指導した生徒の中でも一番の「逆転合格した」と言える生徒です。
というのも、
・学校のテストの点数は足りない
・内申も低め(30前半)
・模試の偏差値も50程度
という生徒だったからです。
↑模試の結果はこんな感じでした。
中3の1年間、ずっと「蟻ヶ崎は厳しい」状況でした。
12月の中学での三者面談では「蟻ヶ崎」第一志望で行くことが決定。
ただ、私としては、
「どのタイミングで『美須々』に下げるか」
ということばかり考えていました。
「まあギリギリまで引っ張ったほうが、本人も真剣に勉強するだろうから、2月のテストまで待つか」
そのような認識でいました。
年が明けて、二転三転
年が明けて、1月。5回目の総合テスト。
このテストで、「本人史上最低」の結果を叩き出します。
私:「どうする?下げるか?」
生徒:「いや、もう少し頑張ります」
「そうか…」といいつつ、年が明けても点数が上がってこない。むしろ下がった。
なので、
「まあ2月のテストが終わったら、美須々に下げるように話すかな」
そう思っていました。
そして、2月。最後のテスト。
ここで、ちょっとした「事件」が起こります。
なんと、点数が爆上がり!
1月のテスト結果よりも80点ほど上がりました。
「テストが簡単だったんだろう」
と思ったのですが、平均点は、1月のテストとほぼ同じ。
2月のテスト結果だけ見れば、「蟻ヶ崎」は十分狙える結果でした。
それでも私の印象としては、
「まあ、最後のテストだけよかったとしても、それまでが厳しかったから、下げたほうがいいだろう」
そう思い、生徒と話しました。
私「どうする?(下げない?)」
生徒「いや~、今回結果よかったので、このまま蟻ヶ崎受けます!」
「おいおい…」と思いながら、なんとか下げる方向にいかせようと考えます。
「そうだ、学校の先生を使おう!!」
学校の先生は、我々塾屋と比べれば、慎重な判断をされる方が多いです。
「きっと学校の先生ならば、下げるように生徒を説得してくれるはず」
そう思い、
私:「学校の先生と相談した?」
生徒に問いかけます。
すると、
生徒:「学校の先生とこの結果見ながら話したら、『受けてみるか!』と言われました!!」
私:「…。お、おう、そうか。じゃあ頑張るか…」
表面的には「がんばろーっ!」という態度を取りました。が、心の中では、
「おいおい、軽いノリで何言っちゃってくれてんの!」
と、その担任の教師に対する怒りで満ちあふれました。
そうは言っても、「学校の先生のお墨付き」までもらった当の生徒は、もうノリノリ。蟻ヶ崎を受ける気マンマンです。
「しかたない。最後まで『蟻ヶ崎』で頑張るか…」
しぶしぶ覚悟を決めました。
運命の合格発表
そんな形で、時は流れ、あっという間に合格発表当日。
「せめて倍率が低くなってくれ…」
という私の願いも虚しく、例年通り、蟻ヶ崎は「高倍率」の入試でした。
合格発表の日は、電話で報告してもらっています。
生徒から続々と「合格」の報告がある中、比較的早い段階で、この生徒からの電話がありました。
「不合格」の場合、電話がかかってくる時間は遅くなります。
私はこの生徒は「落ちた」と思っていたので、もっと遅い時間に電話がかかってくる、と思っていました。
ですが、かなり早い段階での電話。
「そうか…。落ちたにも関わらず、こんなに早く報告してくれるなんて、なんて立派なんだ」
「精一杯励まして、私立で頑張るように応援しよう!」
そう思いながら、報告を受けます。
「先生、〇〇ですが…」
「受かりました!!」
「!?」
あれ、いま「受かった」って言ったよな。おかしいな?聞き間違えたかな?でも、電話の声は確かに明るい…。
一瞬のうちに様々な思いが頭を駆け巡り、現状を認識できず、思わず
「えっ?」
と聞き返してしまいました。
「合格しました!!」
生徒から再度報告。
いや、間違えない。確かに「合格」と言った。
直後、私の口から出た言葉は
「マジか~!!」
でした。
最後まで生徒の「不合格」を信じていた私。
最高の形で「期待を裏切り」、蟻ヶ崎に合格していきました。
勝因
何が生徒を「蟻ヶ崎」へと導いたのか。
まずは何と言っても
「生徒本人が、最後まであきらめなかった」
という点です。
この点に関しては、私はまったくお役に立てませんでした。むしろ邪魔していました。
なので、「最後まで後押ししてくれた、担任の先生のおかげ」。
これが一番大きいと思います。
その他技術的な話をすると、この生徒は「英語」が苦手で、最後まで苦しめられていました。
なので、毎回の授業の際に、地道に「英単語」の暗記をしていました。
2月のテストでは、英語の点数が急上昇し、入試本番でもまずまずの結果でした。
なので、「地道な英単語練習」。それが最後に花開いたのかな、とも思います。
あとは「読解力」。
この生徒は、もともと国語が安定していました。
また、塾の休憩中に読書をしているような生徒でした。
その「読解力」が、最後の「爆上げ」の要因になったのではないか。
そう思っています。
その後
いずれにしても、この生徒は、「自らの力」で合格を切り開いて、卒業していきました。
「高校の授業についていけるかな…」
という心配をしていたのですが、その後聞いた話では、高校の授業にもついていけていたようでした(赤点はあったような、なかったような…)。
あらゆる意味で、
「自分はまだまだだな」
ということを教えてくれた。そんな生徒でした。
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