AIと塾
2018/3/30
生徒の小論文を添削していた時に、
「AI」について触れていたため、
色々とAIについての記事が
目につくようになりました。
その中で見つけた記事がこちらです。
AIと雇用
なるほどな、と思うところ半分、
どうかな…、と思うところ半分
といった感想です。
「知識を教える」という部分においては、
おそらく「AI」の方が
人間よりも優秀になっていく
ような気がします。
ある動画授業の教材では、
ただ授業の映像を流すだけでなく、
機械が生徒の苦手分野を判断し、
その分野を繰り返し教えたり、
さかのぼって教えたりするように
判断するようなものも
既にあると聞きます。
そうなると、記事にもある通り、
人間の教師に課されるのは
「モチベーター」としての役割、
生徒の「やる気」を引き出すスキル
が今後重要になっていくのかな、
と感じました。
しかし、一方で実際に子供達と
接していて思うのは、
そんなに理想通りに
子供達が理解して成長してくれるのかな、
という疑問です。
確かに「自己管理能力」に優れた
生徒であれば、AIの指示通り、
想定どおりに成長していくと思います。
しかし、実際にはそんなに
自己管理ができる子
は多くはありません。
・○付けがしっかり出来ず、
間違えているのに「○」をつける子。
・同じ問題を何回も間違えて、
うんざりしている子。
・どこをやったらいいかわからず、
とりあえず片っ端から手を付けて
挫折してしまう子
・予想もしなかった質問をして
大人をビックリさせる子
などなど。
私も最初のうちは
「レベル別にわけて、ある程度同じパターンで
進めれば、子によってそんなに大差は
ないだろう」
と思っていました。
しかし、いざ子供達と接していると
イレギュラーな対応ばかりです。
授業前に大まかな進行イメージを
作ってから授業を行いますが、
生徒のその日の状況や希望、
学校の授業の進み具合、
宿題をやってこなかった、
忘れ物をしたためにやりたいことが
できなくなってしまった、
気づいていなかった課題に
急に気づいた、などなど
計画通りに進まない(進めない)
こともかなりあります。
なので、私は
1人1人のやることを手書きで
「リスト」にして、それを叩き台にして、
あとは実際に生徒と話す中で、
やる内容を変えたり、そのまま計画通りに
進めたりしています。
このあたりの判断は、
機械では難しい気がします。
また、「教える」ことに関しても、
同じ言葉を使っても伝わる生徒と
伝わらない生徒がいます。
そうした時に、
易しい表現に言い方を変えるとか、
例え話を即興で作って伝えるとか、
瞬時に判断して
教え方を変えなければなりません。
このあたりの判断も
機械では難しいと思います。
AIを活用した塾というのは、
今後増えていくと思います。
しかし、AIに「頼りっきりの」塾は
淘汰されていくと思います。
AIを上手に活かしながら、
「人と人の触れ合い」を大切にできる、
そんな塾が今後求められて
いくのかもしれません。