「AI」に負けない人材とは?
2020/1/8
年末年始の休みを利用して、
読みたいと思っていた本を読みました。
それがこちら↓
著者の新井先生は、「東ロボくん」の生みの親。
「今のAI技術だと、どのくらいの偏差値があるのか?」
「教科書が読めない子供たちというのはどの程度なのか?」
という点に興味があり、読みました。
特に「教科書が読めない子供たち」というのは、
日頃、小中学生を指導していて、
「読解力のなさ」を痛感しています。
「科学的に、どの程度読解力がないと言えるのか」
という点に非常に興味を持ちました。
読み終えた今、読む前に自分が持っていた
これからの「AI時代」のイメージが
変わったように思います。
「AIに仕事が取られる、と言っても、
AIにできることは限られるんだな」
と安心した点と、
「AIにできることは限られるけど、
今の教育のままだと、『AI以下』の
仕事しかできない子を育ててしまうのではないか」
という、強烈な不安感を抱きました。
「AIにできなくて、人間にできることは
たくさんあるけれど、それを身につけるための
『基礎学力』というべき『読解力』が壊滅的な
ことになっている」
何となく思っていたことですが、
読解力の無さをデータとして示されると、
事態の深刻さを感じました。
と同時に、
「読解力を上げるために、『このようにすればいい』という
科学的根拠のある方法はまだ見つかっていない」
という一文から、
「では、どうやって子供たちの『読解力』を
鍛えていけばいいのだろうか…」
と、暗澹たる気持ちになりました。
「国語を教えるのは難しい」というのは
塾業界の共通の悩みです。
それが科学的にも証明されてしまった。
これからの教育についてどのようにすべきか、
という点を改めて考えさせられました。
そうはいっても「読解力」は大事です。
今の生徒達をどのように鍛えていけばいいか。
科学的根拠のある方法がない以上、
各講師の「経験」にかかっているように思います。
ただ、この本を読んで
「自塾で進めようと思っている方向性
は間違っていないな」
という確信も得られました。
塾講師という立場からではありますが、
未来の日本を支える子供たちに対して、
少しでもいい教育をして送り出さなければならない。
その気持ちを改めて強くしました。