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「先生」と呼ばれること

2020/6/19

生徒は自分のことを「先生」と呼ぶ。
保護者の方もそう。
その度に、なんとも言えない「違和感」を感じている。
「自分は本当に『先生』なのだろうか…」
自分は教員免許を持っていない。
大学は法学部だったので、
教員免許を取るには教育学部の単位も取らなければならず、
通常の「倍」の単位を取らなければならない、
と言われて、取る気が失せた。
自分はただ子どもたちに「勉強のやり方」を
教えているだけ。
教員免許も持っていない自分が果たして
「先生」と呼ばれていいのだろうか…。
呼ばれるたびにそうした感情になる。
そもそも「先生」と呼ばれることが
あまり好きじゃない。
テレビの影響だろうか、
「『先生』と呼ばれる人はろくなもんじゃない」
そういう刷り込みがある。
では、どのように呼んでもらおうか。
ちょっと考えたことがある。
最初に浮かんだのは「塾長」。
でもな~、「塾長」といえば
我々世代では「江田島平八」になる。
「わしが猿田塾塾長、猿田典明である」
ネタにもならない。
「室長」というのもあるが、
イマイチピンとこない。
本音を言えば、生徒には「さるちゃん」
と呼ばせたい。
親しみを持たれているようで、いいではないか。
でもな~、指導者には「威厳」が必要なのに、
「さるちゃん」じゃあ舐められるよな…。
なかなか、「これ」というものがないので、
とりあえず流れに任せて「先生」と呼んでもらっている。
自分で「先生はね…」と言うのは、
顔から火が出るほど恥ずかしいので、
「おっさん」「おじさん」と言ってごまかしている。
「先生」と呼ばれるたびに、心の中で
「教員免許持ってないけど、スイマセン」と
謝っている。
教員免許がない自分が「先生」と呼ばれることは、
一種のコンプレックスだと思う。
だけど、最近、「それでいいのかな」
と思うようになってきた。
「先生、先生」と言われ続けると、
勘違いをし、調子に乗り、慢心を持ってしまう。
「『先生』と呼ばれていいのだろうか…」
と常に違和感を持ちながら、
「少しでも『先生』と呼ばれるにふさわしい
人間になるように努力しよう」
そう心がけている方が、謙虚でいられる。
そのように思っている。

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