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2024/3/26
卒塾式
先日、今年の中学3年生の「卒塾式」を行いました。
合格発表後、直接受験生のみんなに会うのは、これが初めてでした。
そして、全員がそろい、顔を合わせるのも、これが最後となります。
受験生は全員、合格の喜びに満ちあふれていました。
「本当によかったな」
と、心から思います。
ですが、その際に、最後に贈る言葉として、このようなことを伝えました。
「そろそろ、次の高校生活に向けての準備を始めて欲しい」
せっかく合格したのに…
何年もこの仕事をしていると、
「高校合格、その後」
の生徒たちの話を聞きます。
高校進学後も順調に成長していく生徒もいる。
その一方で、高校に合格するだけで満足してしまい、堕落した高校生活を送り、3年間を「無駄」にしてしまった卒業生もいる。
特に堕落するのは、
「志望する高校に合格できた」
生徒に多いような気がします。
深志、県ヶ丘、蟻ヶ崎。
多くの生徒が憧れる高校に進学できた生徒たちは、「合格」したことで満足してしまい、そこで歩みを止めてしまう。
こうした「悪しき伝統」というものが、我々が学生だった30年前から、今も変わらず存在し続けている。
そのように感じています。
それは結局、
「高校に合格すること」よりも先の未来図を、子供たちに提供できていない、我々大人の責任ではないか。
そのことを痛感しています。
未来を見据えて努力を
私自身がそうだったのでよくわかるのですが、地方にいると、なかなか「大学」進学についてのイメージを持つことができません。
そのため、高校に進学した途端に、
「次に何を目指せばいいのか」
と、「迷子」になってしまう。
せっかく積み上げてきた才能が、そこで失われてしまうのは、なんとも言えず寂しいものです。
なので、卒業する生徒たちには、毎年のように伝えています。
「高校合格が『ゴール』ではない。むしろ『スタート』である」
実際、卒業生の中には、高校入試では思うような結果が出せなかった子が、3年間努力し、大学合格を勝ち取った。
そうした報告も受けています。
「合格した高校」が貴重なのではなく、
「進学した高校で、3年間何をするのか」
その方が、遥かに重要です。
残念なことですが、今年の受験生の中でも、合格したことで満足してしまい、堕落していく人は出るかもしれません。
ですが、そうした人が一人でも減って欲しい。
そして、一人でも多くの子が、高校で自分の目指すべき方向性を見つけて、実りある高校生活を送ってほしい。
そう願っています。
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