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猿田塾

ICT教育に思うこと

2025/5/13

増えるICT教材

今年度から教科書が新しくなりました。

それにあわせて、塾の授業で使用している英語の「教科書ガイド」も買い替えました。

今の教材には「QRコード」がついていることが多いです。

こちらをスマホでかざせば、

「教科書内容の英文、単語」

が、ネイティブの発音で聞けます。

非常に便利な機能だと思います。

ですが、1ヶ月ほど使って思うのが、

「前の教科書ガイドの方が使いやすかった…」

ということです。

使いこなせない…

前の教科書ガイドはこんな感じでした。

こちらには単語の横に「カタカナ読み」がついていました。

これが非常にありがたかった。

生徒に英語を発音させる時に、生徒はこのカタカナをヒントにして読んでいました。

なので、英語が苦手な子であっても、なんとかカタカナをヒントにして、単語を理解することができた。

ですが、新しい教科書ガイドは、この「カタカナ読み」がなくなってしまいました。

なので、「発音ができない」生徒が増殖されています。

特に中1の生徒は、新しい単語の読み方がボロボロです。

「often」「with」

という単語が出てきたのですが、正確に読める生徒は限られます。

「初見」であれば確かに読めなくても仕方ないと思います。

ですが、この場合「発音も確認し、何度か書いて練習した」後で、

「意味はわかっているけど、読めない」

という状態になっているので困っています。

「単語の意味を覚えるので精一杯で、発音まで気が回らない」

そんな感じがします。

「広告出てますね」

今は「ICT教育」というものが盛んに取り沙汰されています。

「小さいうちにデジタル機器に触れておかないと、諸外国に遅れを取る」

そうした意見が強いため、生徒たちには一人一台タブレットが支給されています。

こうした状況になってからまだ数年ですので、これがどのような成果をもたらすか。

もう少し時間を待つ必要があるかもしれません。

ですが、現場サイドで見ていると

「タブレットを有効に活用できている生徒は、ごくごく一部」

のように感じています。

むしろ

「ヒマつぶしや遊ぶ道具」

として利用している。

そのように感じられます。

以前、Googleのリスティング広告を出していた時期があります。

その時、生徒からやたらと

「猿田塾、広告出てますね」

と言われることがありました。

「おお、よく知ってんじゃん。でもクリックするなよ。金かかるから」

などと軽口を言いながら、

「一体、いつ気がついたのだろう…」

と思って探ってみると、どうも学校などでヒマな時に、タブレットを使ってダラダラ見ているような感じでした。

当時はコロナ全盛の時だったので、オンライン授業などもやっており、タブレットが使いやすい環境でした。

なので、

「授業中にサボってみていたのかな」

なんてことを思いました。

他にも生徒の会話を聞いていると

「〇〇は授業の時に、タブレットで遊んでる」

なんて声もちらほら聞くことがあります。

正確に統計を取ったわけではないので、ごく一部の事例を粒立てているような気もします。

ですが、直感としては

「一人一台のタブレットは、勉強に効果的に機能してはいなさそうだな」

ということを感じています。

「デジタル教科書」の不安

今後も「ICT教材」の波はやってくると思いますが、一番懸念されるのが「教科書」です。

今の教科書は内容が多いので、分厚いです。

それを持ち運びする生徒の負担も大きい。

なので、「デジタル教科書」の導入が段階的にされています。

ですが、先行的に導入した海外の国では

「デジタル教科書を利用したことで、生徒の学力が下がっている」

というデータが出ている、という話を聞きます。

塾の教材でも、ある教材会社では

「デジタル化へ移行」

という方針が出されていると聞きました。

ですが、これは本当に止めていただきたい。

もし塾の教材がデジタル化したら、本当に教えにくいです。

・充電し忘れた
・落として壊した
・使い方がわからない
・動かなくなってしまった

など、勉強以外のところで気を使わなければならなくなる。

実際に今の教材にも「QRコード」がついていて、それを読み込むと

「小テスト」
「資料」

などが見られて、内容としては充実しています。

ですが、実際に生徒を指導している中で、その機能ははっきり言って「使わない」。

それを利用するのにいちいちQRを読み込ませなければなりませんが、そんな暇はないですし、そもそもタブレットが塾にそんなにない。

仮に生徒にタブレットを持ってこさせてやらせても、見ていないところでサボるから、むしろ邪魔。

情報が限定されている「紙」をメインでやった方が、生徒の学力は身につく。

そのように感じています。

目的と手段が逆ではないか

今の「ICT教育」の方針は、

「ICT教材を導入する」

ことが目的になってしまっていて、

「それが、生徒の学力を伸ばすことに、本当に有益なのか」

という視点が欠けてしまっているように思います。

「生徒の学力は、どうやったら伸びるのか」

その点を意識して、「ICT教育」について考えてほしいな、と思います。

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