小学生のうちに、英語はここまでやっておこう!
2023/9/19
悩ましい「英語」教育
先日、塾の仲間の先生と、オンライン飲み会をする機会がありました。
お互いの現状を話し、情報交換をしたのですが、その時話題になったのが「英語」でした。
「とにかく今の中学英語は教えにくい」
ということで、意見が一致しました。
色々原因はあるのですが、以前のブログでも書いたように
「小学校と中学校の連携が、うまくいっていない」
というのが、一番の原因であろうと思います。
建前上は、
「小学校卒業段階で、ある程度の『英単語』『文法』を習得」
できた状態になっていることになっています。
ですが現実は、「ほとんど何も身についていない」小学生がほとんどです。
この「ギャップ」が、中学に入ってすぐ、生徒たちを「英語迷子」にする原因になっている。
そう感じています。
「目安」はこのくらい
中学に入って「英語迷子」にならないためには、
「小学生のうちに、ある程度の英語力を身につけておく」
しかありません。
そして、これは「ご家庭」で何とかするしかありません。
では、どのくらいを「目安」とすればいいか。
まず、英単語に関しては「700語」が目安、と言われています。
これは、かなりの量です。
小学校の英語の教科書に出てきた単語は、片っ端から覚える。
それで、だいたいこのくらいの単語数になると思います。
次に文法ですが、「be動詞と一般動詞の違い」が区別できるところまでは、理解しておきたいところです。
中1の生徒が一番混乱しているのが、この部分です。
今の中1の教科書では、最初から「be動詞」と「一般動詞」が混ざった状態で文が出てきます。
なので、「be動詞」と「一般動詞」の違いをきちんと学ばないまま、なんとなく進んでしまっています。
そのため、「I am play tennis.」のような文を書いて、平気でいる生徒が多いです。
以前からこのような生徒はいましたが、以前は「英語が苦手な生徒」に限られていました。
今は、ある程度実力がある生徒でも、こうした間違いをして、何も感じていない生徒が増えています。
「be動詞」と「一般動詞」の違いを丁寧に教える余裕があるのは、小学校のうちだけです。
・英単語は「700語」
・英文法は「be動詞」と「一般動詞」
これを目安に、小6の皆さんは、英語の準備を進めていただければと思います。
一点、注意
以上、「小学生のうちに英語の準備をしておいた方がいい」という話をしてきました。
ここで、一点注意があります。それは、
「国語(漢字)が苦手な生徒は、国語(漢字)の方を最優先する」
ということです。
国語が苦手な生徒は、英語も苦手です。
母国語がしっかりと身についていないところに、英語を教えようとしても、身につきません。
以前、保護者の希望があったので、漢字があまり書けない生徒に、英語の指導をしたことがあります。
「アルファベットの方が漢字よりも仕組みは簡単だから、英単語はむしろ覚えられるかも」
そう思ってやってみたのですが、全く身につきませんでした。
そもそも最初の「アルファベットを覚える」段階からかなり苦戦して、英単語どころではありませんでした。
こうした経験があるので、漢字がきちんと覚えられていない生徒さんが、
「英語をやりたい」
と言ってきても、「まず漢字を覚えた方がいいですよ」というアドバイスをしています。
我々日本人にとって、基盤となるのは、やはり「国語」です。
「漢字」が苦手な生徒さんは、英語よりも先にまず「漢字」を覚えるようにして下さい。
今から少しずつ準備を
現在の学習指導要領の内容では、中学英語の成否は、「小学校」段階である程度決まってしまいます。
中学に入ってから慌てることのないように、今から少しずつ準備を進めていっていただきたい。
そう思います。
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