「コロナ」と「学力」
2024/5/15
雑誌の記事より
塾向けの雑誌を読んでいたら、このようなテーマの記事がありました。
「2018年と2023年の比較で学校の授業がわからない子が着実に増え、勉強しない子も増えている」
岐阜県の調査結果を元にした内容でした。
概要をまとめると、2018年と比べて2023年は
○「学校の授業がわからない」と答えた子の割合が増えている
○「平日、学校の授業以外にどれくらいの時間、勉強しますか」という問いに対して、「30分未満」と答えた生徒の割合が増えている
とのことでした。
2018年と2023年の間には、「コロナ騒動」がありました。
今回の調査結果と、「コロナ騒動」の正確な因果関係は不明です。
ですが、この調査結果から、「コロナ騒動」を境にして、勉強に対する悪い意味での影響が出ている、と推測することもできます。
今ではすっかり「過去」の話となってきた「コロナ騒動」。
ですが、子どもたちの学力に対して、どのような影響が今後出てくるのか、という点は意識しておく必要があるのかな、と思います。
個人的な所感
生徒を指導していて、
「コロナの影響で、子どもたちの学力が以前と比べて低くなっている」
と感じることは、正直ありません。
ですが、
「以前と少し傾向が変わった」
と感じているところはあります。
1つは「公立高校の倍率」です。
以前は、「県ヶ丘」「蟻ヶ崎」の倍率が高い、という年が多かった印象です。
ですが、コロナ以降は「蟻ヶ崎」「美須々」の倍率が高くなっている、という感じがします。
ざっくり言うと、「ワンランク下」の高校を目指す生徒が増えているような気がしています。
もう1つは「中3のテストの平均点が、極端に低いテストが増えている」という点です。
以前は、「5科平均230点」くらいのテストだと、「かなり難しい」という感じがしました。
それ以下の平均点だと、「激ムズ」という感じで、そのような平均点はあまり目にすることはありませんでした。
ですが、ここ2・3年、「5科平均230点」どころか、「5科平均200点ちょっと」というテストを、ちょこちょこと見かけるようになってきました。
これまでは
「近頃は、難しいテストを出しすぎだな…」
と思っていました。
ですが、今回の雑誌記事を見て、
「こうも低い平均点が続くと、もしかしたら、生徒全体の学力が下がっているのではないか…」
そう思うようにもなっています。
学問は「積み重ね」によって習得していきます。
「コロナ騒動」の際には、その積み重ねがある意味「分断」された時期でもありました。
この影響は、もしかしたら数年間かけて、じわじわと出てくるかもしれない。
そうした「危機感」は持っておいた方がいいのかもしれない。
今回の雑誌記事を見て、そのようなことを思いました。
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