小学生のうちにつけておきたい「クセ」
2024/6/18
「算数」が得意でも
小学校時代に
「算数が得意だった」
という生徒が、中学に進学した途端、伸び悩むということがあります。
その理由の1つとして、
「何も考えずに答えを出している」
というものがあります。
小学校で習う算数は「基本的」な内容がほとんどです。
ある程度「勘のいい」子であれば、
「この問題であれば、このパターンで解けるな」
という、「パターンで解く」解き方で問題を解きます。
小学校のテストであればそれで十分対応できます。
頭も使わなくていいので、「ラクに」結果を出すことができます。
ですが、こうした勉強の仕方をしている生徒は、中学で伸び悩みます。
中学では「応用」が重要
中学になると、基本的な内容に加えて「応用」的な考え方をしないと解けない問題が増えてきます。
そうした時に、小学校の時のような「パターン化」した考え方しかできないと、こうした応用問題になった時に、途端について来られなくなります。
その意味では、いかに小学校の時から
「考えるクセ」
をつけておくかが重要になります。
計算の「意味」を考える
小学生を指導していて、
「この子は中学でも伸びそうだ」
「この子はちょっと厳しいかな」
というポイントがあります。
それは、
「自分で計算した式と答えの意味が説明できるか」
という点です。
わかりやすいのが「速さ」の問題です。
「時速6kmで20分歩いた時、どのくらいの距離進むか」
という問題があったとします。
ほとんどの生徒は
「6×20=120km」
という答えを出します。
「速さ×時間=道のり」
という公式に、そのまま数字を当てはめて計算しただけです。
ただ、ちょっと考えてみると、
「時速6kmは1時間で6km進む速さなのに、それよりも少ない20分で120kmも進むのはおかしい」
という風に、勘が働いてほしいところです。
この場合は、「時速」「分」というように、単位がずれているので、どちらかに単位をそろえることが必要です。
①「時速→分速」に直して、計算する
「時速6km=分速100m」なので、
分速100m×20分=2000m(2km)
②「分→時間」に直して計算する
「20分=1/3時間」なので、
時速6km×1/3時間=2km
どちらでも、答えは同じ「2km」になります。
このように、
「ただ公式に当てはめて答えを出す」
のではなく、
「正しい答えを出すには、どのように計算すればいいか」
といった点まで考えて答えを出す。
こうした生徒は、中学でも伸びていきます。
「自分で考える」ことが大事
今の生徒たちは、素直な子が多いです。
学校で教わったことに対して、教わった通りに実行することが出来ます。
ただ、その一方で「素直すぎる」という気もします。
もう少し「自分なりに工夫して答える」ということをしてほしいな、という気がします。
特に「算数が得意」という生徒は、
「小学校で教わったことができる」
というだけで満足してしまっていて、その先のところまで考えられる子が少ない、という気がしています。
この点に物足りなさを感じます。
算数や数学の面白さというものは、
「与えられた条件から、自分なりに試行錯誤して答えを導く」
点にあると思っています。
なので、小学生のうちにもう少し
「自分であれこれ考えるクセ」
を、算数の問題を通してつけておいてほしい。そう思います。
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