お問い合わせ

blog

猿田塾

「答えのない問題」に対する子供の反応

2025/6/12

「答えのない問題」

「これからの時代は『答えのない問題』と向き合っていかなければならない」

「なので、今までのように『答えのある問題』にただ答えられるような教育はダメだ」

このようなことが言われています。

確かにそうだな、と思います。

今は「AI」の技術がどんどん進歩しています。

「AI」は、すでに存在する多くの情報の中から「最適解」を提示してくれます。

「すでに答えのあるもの」に関しては「AI」が対応してくれるのだから、人間はその先、「答えのない問題」に向き合っていかなければならない。

そういう時代なので、子供たちにも小さいうちから

「答えのない問題」

と向き合う習慣をつけておかなければならない。

こういう意図なのだろうと思います。

これも、「ごもっとも」という他ありません。

ただ、実際に小中学生と接していると

「『答えのない問題を解け』と言ってもな…」

と感じてしまう自分がいます。

「思考停止」になる

「答えのない問題」というと、「自由記載」の問題になると思います。

実際に最近の問題集では、「自由記載」の問題が多いです。

「どのような考え方がありますか」
「どのように感じましたか」

というように、自分の考えを記入する問題が載っています。

試しにこうした問題を生徒に解かせてみるのですが、多くの生徒が

「思考停止」

になります。

問題をじっと見つめたまま、ピクリとも動きません。

「どうした?」

と声をかけると

「何を書いていいか、わかりません」

と答える。

「何を書いてもいいんだよ。間違っていてもいいんだよ。とにかく自分の思ったことを書いてごらん」

そうやって、生徒をうながします。

それでも生徒はピクリとも動きません。

仕方がないので、

「こういうことを書けばいいんじゃないかな」

という例を挙げると、生徒はこちらが「言った通り」のことを書いて、「できました」とやります。

「これは、果たして『自分の考え』を書いたことになるのか?」

「これで、何か鍛えられるのか?」

そう思ってしまいます。

大人もできないのでは?

中には、小中学生であっても、きちんと

「自分の考え」

を表現できる生徒はいます。

ただそれは、「ごく一部の、学力上位の生徒に限られる」という印象です。

半数以上の生徒は、「答えのない問題」に取り組ませようとしても「固まって」しまいます。

極端な表現かもしれませんが、

「答えがないのに、どうやって進めればいいの?」

と、怯えているような感じすらします。

「ああ、子供たちは『答えがある』問題じゃないと、安心して取り組めないんだな」

ということを、「答えのない問題」に取り組む生徒を見ていて感じます。

単に私の指導の仕方が下手くそなだけかもしれません。

ただ、

「自分があまり知らないことについて、自分の考えを述べる」

というのは、大人でもキツイような気がします。

もし仮に、私に中学生の前で

「最近の中学生の中で流行っているゲームについて話せ」

と言われても、何を話せばいいか、わかりません。

今度、保護者会をやるのですが、その時に保護者の方に

「最近の公立高校入試について感じることを、今からみんなの前で話していただけますか」

と急に話を振っても、おそらくほとんどの保護者の方が「無理です」と拒否されると思います。

生徒が「答えのない問題」に固まっているのは、結局そうした大人の反応と同じなのではないか。

大人にも「できないこと」を、無理やり子供たちに押し付けているだけではないのか。

そのような気がしています。

まずは「答えのある問題」を解かせる

「自分の考えを述べる」

には、ある程度の「知識」が必要である、と私は思います。

そう考えると、まだ知識が未定着な小中学生に

「自分の考えを述べよ」

と求めるのは、まだちょっと早いのではないか。

それよりもむしろ「答えのある問題」をたくさんやることで知識を身につけさせた方が、子供も安心して取り組むのではないか。

「答えのない問題」に固まる生徒を見ていると、そう思います。

※猿田塾へのお問い合わせは、こちら

contact

面談のご要望など、当塾へのお問い合わせはこちらよりお願い申し上げます。後日、当塾よりご記入頂きました電話番号へご連絡いたします。