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猿田塾

子どもは、親の思う通りには育たない

2026/2/26

親の心、子知らず

保護者面談をしていると、よく聞く言葉があります。

「勉強しなさいと言ってもやらない」
「言えば言うほどすねてしまう」

子どもと、どう関わっていけばいいのか、わからない。

その戸惑いと焦りは、とてもよく伝わってきます。

私自身、子どもはいませんが、年齢的には保護者の方に近い立場です。

ですから、子どもの気持ちよりは、親の気持ちの方に親近感がわきます。

塾で日々生徒と向き合っていても、こちらの話は聞いているようで、聞いていない。

「大人の思う通りに、子どもはいかない」という現実を強く感じます。

正直なところ、それに対する「万能の処方箋」はありません。

「子どもは、親の理想通りには育たない」ものなのだと思います。

「言うことを聞く子」が本当に理想的か?

一方で、こうも思うのです。

「親の言う通り、何でも素直に従う子」が、本当に理想的なのか。

たまに、親のイメージ通りに進学し、親の望む通りに行動する子がいます。

学生時代はまさに順風満帆。

しかし、社会に出た途端に壁にぶつかるケースもあると聞きます。

学生時代は、親が敷いてくれた「レール」に乗っていればよかった。

でも社会に出れば、誰かが用意してくれる「レール」はありません。

「自分で考え、行動する」社会に出たとき、自分で決めた経験が少ないことが、弱さになることもあるのです。

我が家の三兄弟の話

少し私自身の話をします。

三人兄弟なのですが、三人ともいわゆる「普通の就職」はしていません。

兄は深志を卒業後、現在の東京科学大学に進学しましたが、大学時代にバイトで出会った飲食の道へ進み、今は飲食店を経営しています。

私は深志を卒業後、早稲田大学法学部を出て司法試験を目指しましたが挫折。紆余曲折を経て、今は地元に戻って塾を経営しています。

弟は明科高校から大学へ進学しましたが、大学を中退し、京都へ大工として修行に出て、現在は地元で株式会社を立ち上げています。

三者三様。

おそらく親の想定とは、ずいぶん違う人生になっていると思います。

父はサラリーマンとして随分苦労した、と母は語っていました。

営業職だったので、飲めない酒を飲み、ゲロを吐きながら、休日出勤する。

母にキレられながら、それでも出勤していく父の後ろ姿が、自分の「仕事」に対する原風景です。

そうした「サラリーマンとしての苦労」を最も側で見ていたからでしょうか。

母は息子たちに、

「お前たちは大人になったら、サラリーマンにはなるな。手に職をつけなさい」

と言っていた記憶があります。

ところが、それぞれが独立し、不安定な状況に置かれていた時には

「なんで誰も会社員にならなかったんだ…。誰か1人は安定した公務員になってほしかった…」

と言う。

「独立しろ」

と、枕詞のように聞かされていた息子の立場からすれば「おいおい…」と思うのですが…。

「親の記憶も、願いも、その時々の立場や状況で、随分と変わるものなのだな」

ということを、思っています。

親の「理想」よりも大切なもの

大切なのは、

「親の思い通りになること」

ではない。

本当に重要なのは、

「子どもが自分で考え、自分の道を切り開く力を身につけること」

ではないでしょうか。

たとえ親の思い通りに行かなくとも、子どもが「自分の足で立つ」準備をさせていくこと。

それが親にできる、最大にして最高のサポートなのだろうと思います。

親の理想通りの人生よりも、子ども自身が納得できる人生を。

それが、長い目で見た時に、親としても「いい子育てだった」と思えるのではないでしょうか。

少なくとも、文句は言いながらも、好き勝手にやらせてくれた自分の両親には、私は感謝をしています。

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