「宿題」は効果があるのか?
2026/5/14
宿題は意味がない?
最近
「宿題は効果があるのか」
というテーマの動画を見ました。
研究内容について調べてみたところ、
「高校生では一定の効果が見られる一方で、小中学生では効果が小さい、あるいははっきりしない」
という結果が多いようです。
この結果について、個人的にはかなり納得できます。
正直に言えば、私は
「宿題は、『学力を上げる』という点では、それほど意味がない」
と感じています。
学力が高い生徒の「宿題」
実際、成績上位の生徒や偏差値の高い高校に進学していった生徒ほど、宿題をあまり好みません。
「宿題を出されているから、やる」
というよりも、自分で課題を感じ、自分でやるべき内容を決め、自分で勉強を進めています。
たまに生徒から
「自分でやりたいことがあるので、宿題はなくしてもらってもいいですか」
と言ってくる時があります。
そういう時、私は喜んで宿題を無くします。
そして実際、そういう生徒の方が、大きく伸びていきます。
私自身、学生時代、宿題はかなり「嫌い」でした。
他人から与えられる課題は、どうにもやる気が出ませんでした。
自分の中で「今日はこれをやる」と決めているのに、そこへ宿題が入ってくる。
「自分のペースが乱される」という感覚がありました。
「自分で勉強内容を考えて、組み立てているんだから、ほっとけ」
という心境でした。
幸いなことに、私の学生時代はおおらかで、しかも田舎の中学ということもあり、いい意味でも悪い意味でも「放置」されていました。
なので、今のように、そんなに「宿題」という縛りはありませんでした。
そうした環境が、自分には逆によかったと思っています。
特に偏差値の高い高校に進学するのであれば、「自分で進める力」は欠かせません。
「与えられたものだけをこなす」生徒は、高校に入ってから苦しくなります。
なので、レベルの高い高校を目指す生徒は、
「自分で考えて学ぶ」
という姿勢を、中学のうちから意識して身につけてほしいと思っています。
一方、「こうした現実」もある
ただし、話はそう単純でもありません。
今の小中学校では宿題が少ない、あるいはほとんど出ない学校が多いです。
その結果として、「基本的な学力が身についていない生徒が増えている」ようにも感じます。
今の小中学生は学ぶことが多いです。
そのため、学校の授業がどんどんと進んでいきます。
漢字や計算といった基礎的な学力を身につけるためには「反復練習」が必要です。
ですが、学校では「教えることが多すぎる」ので、カリキュラムをこなすだけで精一杯。
その一方で、学校からの「宿題」はないので、子どもたちは「繰り返して練習する」という機会がない。
そのため、学力が低下している子どもたちが増えている。
そうした状況を間近で見ている保護者の立場からすれば、
「何もしないよりは、宿題が出ていた方が安心」
という気持ちもよく分かります。
「やらされごと」は身につかない
そうした事実を踏まえた上で、塾では毎回宿題を出しています。
ただ、宿題の様子を見ていると、やはり「意味がないのでは」と感じることも多いです。
「答えを丸写しする」
「ただノートを埋めるだけ」
「丸付けをして終わり」
宿題の目的が「学ぶこと」ではなく、「作業をこなすこと」になっていると感じられる宿題が多いからです。
これでは学力はつきません。
「取り組む姿勢」は見える
一方で、塾目線では「宿題をやる意味」を、一定程度感じています。
それは「学力の定着」という側面よりも、「生徒の学習に対する姿勢」を確認できるからです。
例えば「間違えた問題について、きちんと直している生徒」。
このような生徒は、「学ぶ姿勢ができている」と感じられます。
逆に「答えを写しているだけの生徒」。
こうした生徒は、学習内容以前に、「勉強への向き合い方」の部分から見直していく必要があります。
「人の目が届かない時に、どのような姿勢で取り組んでいるのか」
という、生徒の「本性」を見る機会として、宿題は有効だと感じています。
「人による」
結局、「宿題に効果があるか」という問いへの答えは、
「人による」
だと思います。
何とも当たり前の結論ですが、これが一番現実に近い気がします。
「自分で考え、直しをし、次に活かせる」生徒にとって、宿題は力になります。
しかし、「ただ写すだけ、ただ提出するだけ」の生徒にとっては、時間を使っているだけです。
大切なのは、宿題の有無ではありません。
その宿題を通して、「何を身につける」かです。
その点を考えて取り組めるようになると、宿題は有意義なものになると思います。
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