「反復」の意味
2023/10/2
10月になりました。
今年度も、半分が終わったことになります。
どの学年も、学習内容が段々と難しくなってきています。
最初の頃は、一度聞けば理解できたことが多かったです。
ですが、この時期になってくると、一度聞いただけでは理解するのが難しくなってきます。
そこで大事になってくるのが「反復練習」です。
浅い理解を深くする
当塾では、毎回宿題を出します。
その宿題は、基本的には
「授業でやった内容を、家でもう一度繰り返してみる」
というものが多いです。
授業中にやって「できた」「わかった」ということが、時間を置いて、一人でやってみると、「できない」「わからない」ということが、往々にしてあります。
そうした状態をなくすために、同じ内容を繰り返し練習するようにしています。
また、
「ここは何度かやらないと、理解できないな」
と思う部分については、間隔を空けて、もう一度練習させることもあります。
たまに生徒からは
「ここは、前にやったところですが…」
という意見が出ます。
そういう時には
「まあ、もう一度やってみてごらん。意外に解けないから」
と言って、同じ問題を繰り返し解いてみるように指示します。
すると、やはりこちらの予想通りに、思っていた以上に解けない。
こうした経験を通して、生徒たちには
「同じ問題を繰り返し解くことの重要性」
を、肌で感じてもらいたいと思っています。
「反復練習」の効果
「なぜ同じ問題を繰り返し解いた方がいいのか」
それは、
「同じ問題を繰り返し練習することで、気づくことが増えていく」
からだと思います。
例えば計算問題。
一度解いて解ければ、それ以上練習しない生徒は多いです。
ですが、繰り返し練習していくことで、色々なことが見えてきます。
同じ問題を繰り返し解くと、段々とその問題に慣れていきます。
そうすると、
「最初のうちにつまづいていたところ」
と
「後になって気づくところ」
が変わっていきます。
「最初のうちはこの部分で時間がかかっていたけれど、この問題は実はこの部分の方が大事だな」
という気づきが生まれてきます。
こうした「気づき」というものが、他の問題でも転用できる「知恵」となってたまっていく。
反復練習をすると、このような効果を得ることが出来ます。
繰り返し練習することで、
「より深い理解ができるようになる」
ということが言えます。
「味の向こう側」理論
かなり前の話になりますが、「人志松本のすべらない話」の中で、お笑い芸人の麒麟・田村さんが
「味が無くなった後、それでも白米をかみ続けると、一瞬ふわっと甘く感じる瞬間がある」
という、「味の向こう側」という話をしていました。
勉強においても、これに当てはまる部分があります。
同じ問題を繰り返し解いているうちに、
「この問題は、実はこの部分がポイントなんだな」
とわかる瞬間が来ます。
これが勉強における「味の向こう側」ではないか。そう思っています。
この「味の向こう側」を体感できている生徒は、ほとんどいません。
全体的に「反復練習」が足りないからです。
なので、「表面的な理解」でとどまってしまうことが非常に多いです。
子どもたちに限らず、基本、人間は反復練習が嫌いです。
「単調で面白みがない」からです。
ですが、「単調で面白みがない」ものを続けた先に、真の「面白さ」がある。
繰り返し練習をすることで、「味の向こう側」を体感できるような生徒を増やしていきたい。
そう思っています。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから