「空とラッパと小倉トースト」
2024/3/21
国語の入試問題
ここ数年、入試の国語の問題を解くと、そこで出題された「物語文」に興味を持つようになりました。
そして、問題を解いた後に、その小説を購入するのが定例になっていました。
今年の入試で出題されたのが
でした。
正直、問題を解いた直後の感想は、あまり芳しいものではありませんでした。
「今年はありきたりな話だったな」
「タイトルも狙っている感じだし…」
「そもそも『オザワ部長』って、どこの部長だよ…」
と、散々な感想を抱きました。
なので、購入するか迷いました。
「あまり気は進まないけれど、ここ数年購入して読んでいるから、仕方ない。今年も読むか…」
そのような感じで、「仕事」と割り切って、渋々購入して読み始めました。
読み始めると…
ところが読み始めてみると、評価は一変しました。
「めちゃめちゃ面白いじゃないか!!」
高校の吹奏楽部を舞台した話で、部活を舞台にした「爽やかな青春物語」かと思いきや、途中から様々な人間模様が繰り広げられます。
とにかく主人公の「美森」が魅力的で、あっという間に惹き込まれ、一気に読んでしまいました。
断片的に読んだだけで、「つまらない」と思って散々な評価をしてしまって申し訳ない。
そう思いました。
ただ、言い訳をすると、入試で出てきた部分は、「脇役の生徒」に脚光が当たった部分でした。
なので、主人公の「美森」のよさが伝わらないところだったので、「つまらない」と感じても仕方ないかな、と言い訳をしておきます。
それでも、前後関係がわかってから読むと、非常に感じ入る場面ではあるのですが。
いずれにしても、いい意味で期待を裏切られました。
毎年思うのですが、問題作成者の方には、
「よくこのような、学生でも読める興味深い本が、毎年のように見つけられるな」
と敬意を抱きます。
「入試で出たから」
という意味でなく、純粋に物語として面白いので、特に中学生の皆さんには、この春休みにでも読んでみてほしいです。
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