伸び悩んだ生徒の特徴
2023/7/10
長く生徒を指導していると、
「この生徒はよく成長したな~」
と思う生徒がいる一方で、
「この生徒は、最後まで思うように伸ばせなかったな…」
と、後悔の残る結果になってしまった生徒もいます。
今日は、そのような「伸び悩んだ生徒」の特徴について、お話ししようと思います。
特徴①「頑固」
まず、真っ先に思いつくのが「頑固」ということです。
「自分なりの勉強のやり方」
というものが確立していて、かつ、そのやり方が「非常に効率が悪い」。
以前、ものすごくたくさん勉強していた生徒がいました。
テスト前には、長時間塾で勉強していました。
講習にも、積極的に参加し、誰よりも長く塾で勉強していました。
「塾にいた時間」で見れば、歴代の生徒の中でも、一二を争うくらい。
ですが、その勉強量の割には、成績は思うように上がりませんでした。
この生徒の一番の問題点が「頑固だった」という点です。
とにかく、こちらのアドバイスをほとんど聞かない。
例えば、この生徒は、「インプット」にこだわる生徒でした。
教科書内容を、隅から隅までノートに書き写す。
それにプラスして、マーカーなどでデコレーションをしたり、自分のこだわりのイラストを書いたりする。
そうした勉強をしても効果が出ないことはわかっていたので、何度も
「ノートまとめは止めた方がいい」
「問題を解くことに、力を入れる」
ようにアドバイスしました。
そうやってアドバイスをした時には、「聞いているふり」をするのですが、しばらくすると、また「自分のやり方」に戻ってしまう。
そのため、こちらも思うように授業が進められず、結局成績も、「勉強量の割には…」という形になってしまいました。
入試も、当初の志望校から2つほど下げた高校への進学となってしまいました。
「もう少し、素直にこちらのアドバイス通りにやってほしかった…」
と、非常に後悔の残る結果となりました。
特徴②「書き写す」のみ
次に多いのが、
「ただ教科書などを書き写すだけ」
という勉強?をしている生徒です。
数学で多いのですが、間違えた問題について、解答をそのままノートに赤字で書き写している生徒がいます。
一見すると「きちんと直している」ように思います。
ですが、何も考えずに「ただ写している」だけなので、こうした直し方をしている生徒は、同じ間違えを繰り返します。
「自分が解いたものと解答を見比べて、自分のやったもののどこが間違えていたのかを、きちんと見つけなさい」
このようにアドバイスするのですが、そうした「直し」をしません。
こうした生徒は、「自分の頭で考える」ということを、極端に嫌います。
「頭を使うのがめんどくさいから、とりあえず解答をそのまま写して、『やった感』を出す」
このようにお茶を濁した勉強しかしないため、同じ間違えを繰り返します。
その結果、成績が上がりません。
特徴③問題を解かない
特徴②と似ているのですが、
「問題を解かない」
生徒も、成績が上がりません。
一番多いパターンは
「ワークを解く時に、『教科書を見ながら』解く」
というものです。
教科書を見ながら解いているので、その問題についての解き方が、全然身についていきません。
「それだと意味がないから、教科書を見ずに、テストと同じように解く」
「最初のうちは間違えるのが普通。それを繰り返し解いていくうちに、解けるようになっていく」
そのようにアドバイスしても、こちらのアドバイス通りに実行しません。
「教科書を見ながら問題を解くのは、補助輪をつけたまま、自転車に乗っているようなもの」
と言っているのですが、頑ななまでにこちらのアドバイス通りにやりません。
その結果、成績も上がりません。
「捨てる勇気」を持てるか
成績が上がらない生徒で一番困るのが、
「自分のやり方に固執する」
ことです。
そのやり方で結果が出ていれば、何の問題もありません。
ですが、そうでないから成績が上がらず困っているはずなのに、こちらのアドバイスは聞こうとはしない。
こうなると、こちらとしても打つ手がありません。
勉強に限らず、仕事でもそのように感じるのですが、
「結果が出せない人ほど、自分なりの妙なこだわり」
に執着するような気がします。
「自分のやり方を捨てる」のが怖いのかな。
そんな風に思います。
ですが、結果の出ない方法を繰り返していても、何も変わりません。
まずは自分のやり方を捨てて、アドバイス通りに実行してみる。
そうした「勇気」を持って進むことができた人が、成長することができる。
そのように思います。
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