公立高校入試問題雑感④
2016/3/18
第4回は「数学」です。
昨年と比べると、全体的に解きやすかったかな、
という印象です。
ですので、難易度はやや易と予想します。
問1ですが、基本的な内容なので全問正解を
狙ってほしいところです。
ですが、(6)②の作図に関してはしっかり準備してないと
書けないと思います。
後で触れますが、長野県の「数学」は時間との戦いです。
「時間がかかる」と判断したら、
飛ばして先に進む勇気も必要です。
問2ですが、「連立方程式」「資料の整理」「2次方程式」などが
出題されています。
こちらもそんなに難しくないと思いますので、
数学が得意な生徒は全問正解を狙ってほしいところです。
問3。この問題は個人的に素晴らしい問題だと思います。
中学生に数学を教えていると、よく出てくる言葉がこれ。
「数学なんて、大人になってから使わないじゃないか~。」
そういう子に対する回答のような問題です。
「数学は、こんなに身近なところで使われているんだよ」
という、問題作成された先生のメッセージが
伝わってくるような問題です。
こちらの問題は、数学的にはそれほど難しくないと思うのですが、
逆に文章を読み解く「国語力」がないと
点数が取れない問題だと思います。
問4は図形の問題です。
(4)(5)は難易度が高いので、(3)まで何とか得点したいところです。
一番平均点が低いことからもわかるように
長野県では「数学」が受験生の中で一番得点しづらい科目だと思います。
難易度はそこまで高くないと思うのですが、
50分という限られた、しかも入試という緊張感の中で
このボリュームの問題を解き切るのはかなり難しいと感じるからです。
対策としては、
・基礎計算力をしっかり身に付ける
・わからない問題、時間がかかる問題は飛ばし、
できそうな問題から解いていく
・よほど得意な生徒以外は、満点を狙わない
の3点です。
まずは計算力がないと得点できませんので、
日頃から計算問題を繰り返し練習してください。
また、入試は限られた時間との戦いです。
入試の数学では、数学的な知識も問われていますが、同時に
「できるところから解いていき、
限られた時間内で自分の実力を出し切る」
という事務処理能力も問われていると考えられます。
時間がかかる問題は思い切って後に回すような練習を、
模試などでやっていただければと思います。
このように思い切って飛ばせるようになるためには
「自分が解けなければ、他の子も解けない」
と思えるくらい練習する必要がありますので、
練習をしっかりと積んでください。
「満点を狙わない」というのは、
数学はみんな得点できないと思うので、
得点差が大きくつきにくいと推測されるからです。
数学で差がつくのは、
「取れる問題をしっかりとれたかどうか」
という点になると思います。
みんなが取れる問題を確実に取れるようにしましょう。