6年生は英語の準備を!
2023/9/6
6年生はあと半年で卒業
2学期になりました。
小学6年生の皆さんは、あと半年ほどで、中学生になります。
そろそろ中学に向けての準備を始めていきたいところです。
特に「英語」は要注意です。
というのも、「新しい学習指導要領」になってから、
「小学生のうちに、どれだけしっかりと英語を身につけておくか」
によって、「中学の英語の伸び」に、かなりの差が生まれているからです。
「小学校の英語」だけでは不十分
現在の学習指導要領では、5年生から、小学校で英語を習うことになっています。
それにあわせて、小学5年生から「英語のテスト」が実施されています。
「形式的」には、小学校からしっかりと英語を学べることになっています。
ですが、現在小学校で習っている英語は、
「中学での英語の授業」あるいは「高校入試」という観点から見ると、
「ほとんど役に立たない」ものになってしまっているのが現状です。
小学校の英語では、「英語に親しむ生徒」を増やすことに重点が置かれているようです。
また、「会話中心」の指導内容のため、「書く」という部分については、ほとんど鍛えられていません。
一方、中学の英語では、「高校入試」という明確な目標があります。
高校入試は「筆記試験」が中心です。
そのため、中学の英語では「書けない」と評価されません。
「会話中心の、緩い内容」
で指導されてきた小学生が、中学に進学した途端、
「記述中心の、厳しい内容」
に放り込まれる。
その結果、中学の英語の授業についていけずに、脱落する。
こうした生徒が、年々増えています。
小・中の連携がうまく行かず
問題なのは、
「中学の英語の教科書は、『小学校で英語がある程度身についている』ということを前提に作られている」
ということです。
こちらは、安曇野市の中学で使われている「中1英語」の教科書です。
見ていただくとわかるように、「小学校の単語」という欄があります。
ここに挙がっている単語については、
「小学校で既に習得済み」
というように、中学の英語の教科書(特に中1の教科書)はなっています。
ですが、実際にこちらに挙がっている英単語の意味を理解できている小学生はほとんどいません。
このように、「小学校の英語」と「中学校の英語」がうまく連結していないため、中学に進学して、英語の授業が始まった途端に「迷子になる」生徒が増えている、というのが現在の状況です。
それにあわせて、「子どもたちの英語嫌い」の時期が前倒しになっています。
以前の学習指導要領では、英語内容が難しくなる「2学期の中間」あたりから、英語を苦手に感じる生徒が増えていました。
ですが、現在の学習指導要領になってからの統計を見ると、「1学期の最初の段階」で、すでに英語を苦手に感じる生徒が増えている、ということです。
更に問題なのは…
さらに問題だと感じるのは、
「ある程度の学力がある生徒でも、英語に関しては習得するのが難しい状況になっている」
ということです。
例えば、「中1から塾に通い始めた生徒」がいます。
・小学校では特に塾に通ったことはない
・国語・算数の成績は問題なし
・英語は小学校でやったのみ
このような生徒だとします。
以前であれば、小学校のうちに、国語と算数の基礎知識がしっかり身についていれば、中学で英語を一から勉強していくことで、十分に力をつけることができていました。
ですが、今の学習指導要領になってから、ある程度国語と算数の基礎が身についている生徒でも、中学の英語内容についていけずに混乱している。
そういう生徒が確実に増えています。
結局それは、
「小学校のうちに、基礎的な『単語』『文法』を身につけていなかったから」
というのが原因ではないか。そう感じています。
自分の身は、自分で守る
以上のように、現在の英語教育を取り巻く状況は「かなり厳しい」です。
「小学校で英語を習っているから大丈夫。テストの結果も悪くないし」
と、のんびりと考えていたら、中学に上がった途端に英語の授業についていけずに挫折。
そのまま英語を苦手にして成績が上がらず、高校入試終了。
このようになる生徒は、毎年一定数存在していると思います。
そうならないためには、
「中学に挙がる前の今のうちに、自分で準備しておく」
しかありません。
具体的には、
・ある程度の量の「英単語」を覚える
・文法を覚える(be動詞、一般動詞、簡単な疑問詞)
をやっておくといいです。
英語は高校入試はもちろんのこと、大学入試でも大きなウェイトを占める教科です。
英語を得意にするか、苦手にするかで、その子の進路選択は大きく変わってくる。
そう言ってもいいかな、と思います。
中学に進学早々、英語でつまづくことのないように、小学6年生の皆さんは、今からしっかりと準備をしていってほしいと思います。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから