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学力は遺伝で決まるのか①~「学力は遺伝が5割」という話を聞いて考えたこと~

2026/6/3

塾の影響力は「5%」

YouTubeを見ていると、またも気になる動画が上がってきました。

タイトルは、「学力は、遺伝が5割」というものです。

双子の研究をされている先生のお話で、動画の中で、

「学力には遺伝の影響がかなり大きく反映される」

ということが語られていました。

さらに、

「塾の影響力は『5%』程度」

という話もありました。

なかなか衝撃的な数字ですが、一方で

「まあ、それが現実かもしれないな…」

と、感じられる部分もありました。

「塾の影響は5%です」

と言われると、正直、何とも言えない気持ちにはなります。

私としては、生徒の学力を伸ばすために、日々考え、指導をしています。

それでも、学力に与える影響は大きくない。

そう考えると、少し寂しい気もします。

「遺伝の影響は大きい」が

気になったので、もう少し詳しく知りたいと思い、動画でお話されていた安藤寿康先生の

「教育は遺伝に勝てるか?」

という本も読んでみました。

本の中でも、「学力には遺伝の影響が強く出る」ということが書かれていました。

一方で、教育による学力への影響も決してゼロではなく、「5%から30%程度はある」とされていました。

つまり、遺伝の影響は大きい。

しかし、教育に意味がないわけではない。

ここは、非常に大事なところだと思います。

「学力には遺伝の影響が大きい」

と聞くと、すぐに

「じゃあ、勉強しても意味ないじゃん」

と考えてしまう人もいるかもしれません。

あるいは、

「親の学力は低いから、自分が勉強しても意味がない」

と思ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、それは違うのだと思います。

「遺伝の影響がある」ということと、「努力に意味がない」ということは、まったく別の話です。

動画でも、本の中でも、そのように安藤先生はおっしゃっていました。

親父に似てきた

この話、自分自身に置き換えて考えてみました。

最近、私は

「年をとるにつれて、父親に似てきたな…」

と感じることがあります。

私の父は高卒です。

ただ、昔から歴史が好きな人でした。

毎年、大河ドラマはかかさず見ていますし、時代劇にも目がありません。

私たちが子どもの頃、テレビで時代劇がやっていると、父はチャンネルを独占し、見ていました。

こちらとしては、正直、

「こっちはドラゴンボールが見たいのに…」

「時代劇なんて古臭いし、何をやっているのかわからないし、水戸黄門は同じタイミングで印籠が出てきてワンパターンだし、面白くないじゃん…」

と思っていました。

ところが、不思議なものです。

自分が年を取るにつれて、だんだん時代劇を好んで見るようになってきました。

最近では、ディアゴスティーニの「暴れん坊将軍」を定期購読しています。

※オススメです

さらに、郷土の歴史にも興味が出てきました。

実家に帰ると、父の本棚には『堀金の歴史』といった、郷土の歴史にまつわる本がズラリと並んでいます。

昔なら見向きもしなかった本ですが、最近は実家に帰るとつい手に取って見てしまいます。

「ますます父に似てきたな…」

そう思うことがあります。

おそらく、安藤先生が言いたいことも、こういうことなのではないかと思います。

人間には、生まれ持った「傾向」がある。

興味を持ちやすいもの、得意になりやすいもの、反対に苦手になりやすいものがある。

学力も、その影響を大きく受ける。

それは、「運動神経」のようなものではないでしょうか。

「やれば、できる」は正論だが…

運動の場合、

「あの子が運動神経がいいのは、親も運動が得意だったから」
「自分が運動が苦手なのは、親も苦手だったから」

という言い方が、ある程度受け入れられています。

ところが、勉強になると、急に「やればできる」が強く言われるようになります。

私自身、「やればできる」と信じています。

努力によって成長することは、実際にあります。

しかしその一方で、多くの生徒を見ていると、やはり

「この子は勉強が苦手だな…」

と感じられる子は、一定数存在します。

じっとしていられない子
書くことがキライな子
理解に時間がかかる子
覚えることが苦手な子
何度説明しても、わからない子

そういう子に対して、一律に「やればできる」と言い続けることが、本当に正しいのか。

そのことについて、悩み続けています。

「やればできる」は、前向きな言葉です。

子どもを励ます力もあります。

しかし、その何気ない言葉が、「子どもを追い詰める」こともあるのではないか。

頑張っているのに結果が出ない子にとって、「やればできる」という言葉は、裏を返せば

「できないのは、やっていないからだ」

と聞こえてしまうことがあります。

それは、少し残酷な気がします。

どのように教育に反映させるべきか

「学力は遺伝の影響を大きく受ける」

この事実を、どう受け止めるのか。

「どうせ無理だ」と諦めるために使うのではなく、

「一人一人の子どもに合った目標や指導を考えるため」

に使うべきなのではないか。

そう思います。

勉強が得意な子には、さらに高い目標を目指させる。

勉強が苦手な子には、その子が将来困らないために、何を優先して身につけるべきかを考える。

全員に同じ物差しを当てるのではなく、

「その子にとって必要な教育とは何か」

を見つけるために努力する。

「遺伝と学力」の関係を考える時、そうすることが、これからの教育に必要な視点なのかもしれない。

今回、動画を見たり本を読んだりして、そのようなことを思いました。

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